「出会って4カ月で結婚を決めるなんて、早すぎない?」
結婚相談所で活動していると、家族や友人から驚かれることがあります。自分自身も、「まだ相手のことを十分に知らないのでは」「結婚してから後悔しないだろうか」と不安になるかもしれません。
IBJの「2024年度版 成婚白書」によると、結婚相談所で成婚した初婚者の交際期間中央値は約4カ月でした。一般的な恋愛結婚における平均交際期間4.3年と比べると、約12分の1です。
数字だけを見ると、結婚相談所の交際は非常に短く感じられます。しかし、期間が短いからといって、相手をよく知らないまま結婚を決めているとは限りません。
大切なのは、何年付き合ったかではなく、結婚生活に必要な話をどこまでできたかです。
初婚成婚者の交際期間は約4カ月
「2024年度版 成婚白書」は、IBJ結婚相談所ネットワークで2024年に成婚退会した15,374人のデータを分析しています。
白書によると、代表的な初婚成婚者の年齢中央値は女性34歳、男性36歳でした。在籍期間は男女を合わせた中央値で約9カ月、交際期間は約4カ月です。
白書では、一般的な平均交際期間として「第16回出生動向基本調査」の4.3年を紹介しています。結婚相談所の約4カ月は、その約12分の1に相当します。
また、交際日数と成婚者の累積割合を見ると、約150日までに6割以上、200日以内に約9割が成婚退会していました。200日を過ぎると、成婚者の増加はほとんど見られなかったとされています。
IBJの集計における「交際日数」は、初めてお見合いをした日から成婚退会日までです。プロポーズ後もサポートを受けるため、退会が遅くなったケースも含まれます。
それでも、多くのカップルが半年程度までに結婚の意思を固めていることが分かります。
短期婚とスピード婚は同じではない
交際期間が短い結婚と聞くと、「勢いだけのスピード婚」を想像する人もいるでしょう。
しかし、結婚相談所での短期成婚は、出会ってすぐに何も確認せず入籍することとは異なります。
結婚相談所では、最初から双方が結婚を目的として出会います。恋人が欲しいだけなのか、数年後に結婚したいのかを探り合う必要がありません。
プロフィールには、年齢、居住地、職業、年収、婚姻歴、家族構成など、結婚に関係する情報が掲載されています。結婚への意思が確認された状態で、一定の情報を共有してから会えることが特徴です。
さらに、お見合い、プレ交際、真剣交際、プロポーズという段階があり、婚活カウンセラーに相談しながら関係を進められます。
交際期間が短いというより、結婚の意思確認や基本情報の収集に必要な時間が短縮されていると考えたほうが実態に近いでしょう。
長く付き合えば、相手を理解できるとは限らない
長い交際には、四季を一緒に過ごし、さまざまな場面で相手を知れるというメリットがあります。
一方、何年付き合っていても、結婚後の重要なテーマを話していないカップルはいます。
楽しいデートを重ねていても、子どもを望むか、仕事を続けるか、どこに住むか、家計をどう管理するかといった話題を避けていれば、結婚生活の相性までは確認できません。
交際期間の長さは、相手を理解した深さと必ずしも一致しないのです。
反対に、交際が4カ月でも、結婚後の生活について具体的な対話ができていれば、密度の高い関係を築けます。
「長く付き合ったから安心」ではなく、「必要なことを話し合えたから安心」と思える状態を目指すことが大切です。
4カ月の交際で大切なのは、会う回数と会話の密度
短期間で相手を見極めるには、カレンダー上の交際日数だけでなく、実際に会った回数と会話の内容が重要です。
4カ月付き合っていても、月に一度しか会わなければ、相手を知る機会は限られます。一方、毎週会い、電話やメッセージでも丁寧にコミュニケーションを取れば、相手の考え方や行動の特徴が見えやすくなります。
いつも高級レストランで向かい合うだけではなく、さまざまな状況で会うことも必要です。
短時間の食事、長時間のデート、街歩き、買い物などを経験すると、疲れたときの態度、予定が変わったときの対応、金銭感覚、店員への接し方などを確認できます。
意見が一致することだけを重視してはいけません。違いが見つかったとき、相手の話を聞けるか、感情的に責めないか、二人が納得できる方法を探せるかを見ることも重要です。
結婚生活では、価値観がまったく同じことより、違いについて安全に話し合えることが大きな安心材料になります。
4カ月で確認したい質問リスト
短期交際では、相手を試すように質問を並べるのではなく、自分の考えも伝えながら話し合いましょう。
仕事と働き方
- 結婚後も、現在の仕事を続けたいですか?
- 転勤や転職の可能性はありますか?
- 出産や育児の期間は、どのように働きたいですか?
- 忙しい時期に、家事をどう分担したいですか?
子どもについて
- 子どもを希望していますか?
- 希望する時期や人数について考えはありますか?
- 妊活や不妊治療をどう考えていますか?
- 育児休業や保育園の利用について、どう考えていますか?
子どもに関するテーマは、希望どおりにならない可能性も含め、断定的な約束ではなく現在の考えとして確認することが大切です。
住まいと家族
- 結婚後は、どの地域に住みたいですか?
- 賃貸と住宅購入について、希望はありますか?
- 親との同居を希望していますか?
- 親の介護や家族への支援をどう考えていますか?
- お互いの家族と、どの程度の距離感で付き合いたいですか?
お金と生活
- 結婚後の家計は、どのように管理したいですか?
- 貯蓄や投資、保険についてどのように考えていますか?
- 大きなローンや奨学金などはありますか?
- 趣味や交際費に、どの程度お金を使いたいですか?
- 結婚式や新婚旅行に対する希望はありますか?
夫婦の関係
- 一人で過ごす時間は、どの程度必要ですか?
- 意見が合わないとき、どのように解決したいですか?
- 愛情や感謝を、どのように伝えてほしいですか?
- 困ったとき、どのように相談してほしいですか?
一度にすべてを質問すると、面接のようになってしまいます。デートや日常会話の中で、自分の考えを伝えながら少しずつ確認しましょう。
短期交際だからこそ、見逃してはいけないこと
短期間で結婚を決める場合、条件の一致だけに安心しすぎないことも大切です。
プロフィールが希望どおりでも、話し合いを避ける、急に不機嫌になる、こちらの希望を否定する、結論を急かすといった行動があるなら注意が必要です。
特に、借金、健康、宗教、婚姻歴、子どもの有無など、結婚生活に大きく影響する情報について説明が曖昧な場合は、そのまま進めてはいけません。
不安を感じたときに、「交際期間が決まっているから」と無理に結論を出す必要もありません。婚活カウンセラーに相談し、確認すべき点を整理しましょう。
早く決めることが目的ではありません。納得して決めることが目的です。
まとめ:安心をつくるのは交際期間より、対話の質
IBJの白書によると、初婚成婚者の交際期間中央値は約4カ月。一般的な平均交際期間4.3年の約12分の1でした。
また、約150日までに6割以上、200日以内には約9割が成婚退会しています。
しかし、交際期間が短いからといって、必ずしも見極めが甘いわけではありません。双方が結婚を目的として出会い、基本情報を共有したうえで、仕事、子ども、住まい、お金、家族との関係などを早期に話し合うからこそ、短期間でも結婚を判断できます。
一方、4カ月という数字を目標にして、結論を急ぐ必要はありません。
大切なのは、「何カ月付き合ったか」ではなく、「不安や違いについて、どこまで率直に話せたか」です。
長く付き合えば自動的に安心できるわけではなく、短いから危険とも限りません。二人が必要なテーマに向き合い、違いについて話し合い、納得して将来を選べることが、交際期間以上に大切なのです。
※本記事のデータは、IBJ結婚相談所ネットワークの会員を対象とした「2024年度版 成婚白書」に基づきます。一般の交際・結婚全体に当てはまるものではありません。
出典:株式会社IBJ「2024年度版 成婚白書」p.14〜15、p.18
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